―入社11年目の下田さんが「リーダー」になるまでの道筋は、どのようなものでしたか?
前職では大手通信事業会社のグループ会社に業務委託で常駐し、メールマガジンを中心としたコンテンツ制作に携わっていました。転職先を探していたときに見つけたのがライトアップの求人広告で、ディレクターの“見えない仕事”への深い理解を面接で感じられました。制作のスムーズな進行や管理に欠かせない、数字や結果に表れない段取りや調整も評価をしてくれ、ここならば気持ちよく働くことができると転職を決意。リーダー昇格の打診を受けたのは、確か入社5年目だったと記憶しています。
―産休・育休から復帰した初めての“ママさんリーダー”として、その前後に感じた仕事上の変化について教えてください。
産休・育休の取得~復帰がちょうどコロナ禍と重なってリモートワークが主体になるなど、部署全体でワークスタイルも変化していました。復帰にあたって不安だったのは、業務のスピード感についていけるかどうか。実際に復帰すると、ブランクの影響もあり以前はなかった細かいミスが増え、自分が情けなくなりました。
そんな悩みを抱えていたとき、上司に「あせらなくていいよ」と言ってもらえたんです。「以前と同じように頑張らないで。違うステージに入ったんだから」と。本当にありがたかったですね。その言葉で肩の力が抜けたのか、一人で必死に頑張りすぎず、以前よりも周囲を頼ることが上手になった気がします。
―リーダーとして複数のチームを支えていく際、意識しているのはどのような点ですか?
1つの案件につき、約3~4名のチームで取り組むのですが、私の主な役割はメインディレクターのサポートとクオリティーのチェックだと考えています。チームを陰から支える補佐役といえばわかりやすいでしょうか。役職として「リーダー」の肩書もありはしますが、私自身は立場が上だと思ったことはありませんし、そう思われるのも苦手です。求められればアドバイスはしますが、重要なのはチームで判断して結果を出すこと。それぞれのメンバーが成長とやりがいを感じられるように動くのが理想ですね。
―今後、挑戦していきたいことがあれば教えてください。
産休や育休、時短勤務など、働きやすい制度や環境は整っていますが、享受する側は一人ひとり事情が異なります。今後私と同じくママさんの管理職が出てきたとしても、不安や悩みまで同じとは限りません。ある程度、柔軟に対応できる仕組みづくりが大切だと感じています。
ライトアップは真面目で誠実な人が多いので、どうしても完璧主義に陥りやすいところがある気がします。育児でも日々実感していますが、一人でパーフェクトにやろうとすると、心身ともに疲れ切ってしまう。もっと仲間で自然と支え合う形ができれば全体的に成長できると思うので、自分の立場で感じたことを活かして声を出していきたいです。
―ありがとうございました。
※2023年8月時点