■テレワークの基本定義とは企業に勤める被雇用者の「テレワーク」は、情報通信技術(ITC)を活用した、時間や場所にとらわれない働き方と定義づけられています。たとえば遠方への出張などの折に新幹線の中でノートパソコンを持ち込んで業務をすることもモバイルワークという「テレワーク」のひとつです。カフェやレンタルスペースを利用して業務を行うのも「テレワーク」。私の場合は、自宅を就業場所とする在宅スタイルでの働き方です。
企業ごとに決められた方法があるでしょうし、自宅の通信環境に合わせて相談ができるものと思いますが、私の場合はもともと自宅に通信環境が整っていることもあり、自分のデスクトップパソコンからオフィスで使っているパソコンを操作する「リモートデスクトップ」にて業務をしています。
そのため、出勤・退勤の管理もオフィスで働いている状態とあまり変わりません。「通勤しないだけのオフィスワーク」です。
■テレワークを選ぶ背景とはどんなもの?弊社でテレワーク勤務を申請できるのは、育児または介護によるもの。私の場合は「育児のための時間調整」が申請理由です。
小学校に就学した娘が、授業を終えて帰宅する時間には在宅していることが、私が育児と仕事を両立するための条件でした。
子どもが多い地域に住んでいるため、外部の学童施設を利用することが難しく、放課後、子どもが過ごせる場所がないことが問題だったのです。親や親せきも遠方のため、預かってもらえるところもない。そこでいきついたのが、「テレワーク」です。
コアタイムには業務に専念し、子どもが帰宅する時間には家で迎えることができるようにしています。
■テレワーク業務の環境企業にとっては安定して業務にあたれるかどうかも、テレワーク制度を導入するために必要な判断基準かと思います。弊社では主に3点を重視して環境設定を行いました。
(1)通信環境が整っているかどうか我が家はもともと、夫がシステム関係の業種なこともあり、自宅での通信環境は整っていました。Google Chromeのリモート デスクトップで設定を行い、自宅のパソコン環境から会社のパソコン環境へアクセスすることで、オフィスにいるときと変わらずに業務を行うことができます。
(2)管理下で業務を行えるかどうかF-Chair+(エフチェアプラス)という働き方管理ソフトを導入することで、「今」どんな業務を行っているかを上長が遠隔で管理できるようになっています。
(3)社内メンバーとコミュニケーションがとれるかSkypeを使ってできるだけ密にコミュニケーションを取るようにしています。 たとえば通常業務ではSkypeのチャットでチームメンバーと連携して作業を進める、Skypeのテレビ電話で社内の打合せに参加するなど、オフィスでの業務となるべく近い環境にしています。
通信環境、管理の体制、横の連携。テレワークという働き方を検討されているなら、ぜひこの3点の環境づくりについて考えてみてはいかがでしょうか。なにか参考になれば幸いです。
次回は「テレワーク」をはじめた時に感じたことについてお届けしたいと思います。実は、かなり不安だらけでした…。