サードパーティーCookie終焉に備える!いま注目すべきは、ゼロパーティデータとファーストパーティデータ

GoogleはサードパーティーCookieを廃止することを決定。Safariに続きchromeでもリターゲティング広告の配信ができなくなります。サードパーティーCookieの廃止タイミングは2024年中とされていましたが、米Googleは4月23日、2025年初頭に延期することを発表しました。
これまで集客をリターゲティング広告に頼っていた企業においては、いまが転換期なのです。

そこで注目されているのが、ファーストパーティデータとゼロパーティデータ!ここでは、データの収集・活用方法、そしてリターゲティング広告の終焉に向けたマーケティング手法についてご紹介します。

※2024年4月25日更新

ファーストパーティデータとゼロパーティデータとは?


ファーストパーティデータとゼロパーティデータ

・ファーストパーティデー
ファーストパーティデータとは、企業が独自で集めた顧客情報のこと。収集データと取得方法の例をいくつかご紹介します。
  • 問い合わせや会員登録で入力した個人情報
  • 店舗やECサイトでの購入履歴
  • Webサイトのアクセスデータ
  • イベントや展示会で収集した名刺情報
ファーストパーティデータは、企業が顧客から直接入手した情報であるため、信頼性が高く貴重なデータです。これだけでもデータ分析をしてマーケティング活用できますが、ゼロパーティデータと組み合わせることで、さらに顧客とのコミュニケーション精度を高めることができます。

・ゼロパーティデータ
ゼロパーティデータとは、顧客が企業に対して意図的または積極的に共有するデータのこと。趣味嗜好や興味関心、家族構成やライフスタイルなどが該当しますが、これは「顧客が企業に対して、自身をどのように認識してほしいか」とも言えます。

一般的なデータ収集方法としては顧客にアンケートや投票に参加してもらい、メルマガやSMS、webサイトやアプリ内メッセージなどからデータ収集します。

なぜファーストパーティデータとゼロパーティデータが重要なのか?


なぜファーストパーティデータとゼロパーティデータが重要なのか?

例えば以下のような経験はありませんか?
・音楽や映像配信のサブスク登録時に好きなジャンルを回答すると、「おすすめ」に興味のある作品が表示される

・大型ショッピングモールから配信されたアンケートで、日常生活における悩みや必要ニーズについて回答すると、悩みやニーズに合わせた製品・サービス情報が届く

・一度購入した商品のセール情報や、定期購入の案内が届く

ご紹介した例をマーケティングの観点で説明すると、以下のような手順を踏んでいます。
(1) ゼロパーティデータをもとに、自社がもつ顧客ペルソナに当てはめる
(2) ファーストパーティデータをもとに、顧客との距離感に合わせて分類する(図を参考)
(3) (1)と(2)を組み合わせ、最適なコンテンツを用意し、配信する

顧客育成フロー


このように、ゼロパーティデータとファーストパーティデータを組み合わせることで顧客理解が深まり、企業は顧客一人ひとりに合わせた情報提供=1to1マーケティングが可能となります。顧客から直接取得した一次データという信憑性と情報の透明性を踏まえると、ファーストパーティデータとゼロパーティデータがいかに重要か、お分かりいただけるかと思います。

データ収集で終わらせないために…データ活用の目的を明確化する


メールマーケティングやLINE運用、SNSマーケティング、メディア運用など、webマーケティングに取り組んでいる企業様であれば、すでにゼロパーティデータとファーストパーティデータを収集しているのではないでしょうか?

ほとんどの企業において、ゼロパーティデータとファーストパーティデータを収集する目的は、顧客育成のためでしょう。前項でご紹介したように、すでにwebマーケティングを実践している企業さまも多いと思います。
収集したデータをうまく活用するためには、(4)結果の分析と(5)効果検証までを繰り返し行い、顧客満足度を高めることがとても重要なのです。

Webマーケティングの流れ


(4)ではクリック数や開封数、売上データといった定量的なデータと、アンケートやレビューなどの定性的なデータから、実践したマーケティング施策が上手くいったのかどうかを判断します。
(5)では、(4)の結果から見つかった改善点や新たな検証ポイントを反映したコンテンツを配信します。④と⑤を繰り返すことで、顧客ペルソナに対し最適なコンテンツの成功パターンと失敗パターンを見つけることができます。

収集したデータをうまく活用できていないのであれば、④結果の分析と⑤効果検証を行うことを前提にコンテンツ設計できていない可能性があります。まずはデータ収集の目的を明確化し、チームメンバー内で認識を合わせるところから始めましょう。

ファーストパーティデータとゼロパーティデータを活用したマーケティング事例


ファーストパーティデータとゼロパーティデータを活用したマーケティング事例

<事例1>有料ストックフォトサービスの定額プラン加入率向上
定額プランへの加入率を上げるため、定額プラン未加入の会員がサイトにアクセスした際に利用目的などのアンケートを実施。実際のフォト購入状況と照らし合わせ、定期的な購入が見込まれる顧客がフォトを購入した際に定額プランへの加入をポップアップで提案。ポップアップからの加入率を分析し、効果検証します。

<事例2>ECショップの購入率向上
ECサイトでしばらく購入をしていない顧客に対し、メールで過去に購入した商品と同じカテゴリの商品と、会員登録時に取得した興味関心のある分野の商品をレコメンド。メールからの購入率などを分析し、効果検証します。

<事例3>動画配信アプリの利用率向上
顧客のアプリ利用状況を分析し、顧客が最もよくアプリを利用する時間に顧客が興味関心を持つ分野の未視聴動画をプッシュ通知で送信。プッシュ通知送信後の視聴状況を分析し、より最適な送信時間・動画を効果検証します。

ライトアップならではのマーケティング事例


ライトアップならではのマーケティング事例

<ライトアップの事例1>メルマガ会員の顧客育成
メルマガ内で趣味嗜好を問うワンクリックアンケートの連載企画を実施。
次号の配信でアンケート結果と次のアンケートを実施することで、メルマガ開封のモチベーションアップにつながりました。また、アンケート結果からメルマガ会員のペルソナ理解が深まり、マーケティング企画や商品開発の参考にしました。

ITソリューションを提供する企業様は、クライアント担当者がIT化を推進できない原因の一つに「上長を説得するための情報不足」を挙げていました。
そこでメルマガ会員にIT化に関するアンケートを実施し、説得材料となる情報を取得。アンケート結果を回答者に配布し、社内のIT化推進に役立てていただきました。

<ライトアップの事例2>診断結果からユーザーに合った情報提供を実施
診断コンテンツの結果から導き出されるユーザーの性格や行動傾向も、ユーザーが意図的に提供してくれるのであればゼロパーティデータと言えるでしょう。診断結果と会員データを連携させ、ユーザーに合ったコミュニケーションを取ることができます。
例えばメルマガで化粧品を紹介するとき、成分や効果を十分に理解してから購入する人、「ベスコス受賞」や好きなインフルエンサーのおすすめを見て購入する人と、購入の決め手は人それぞれです。特にメールは1通あたり1コンテンツが良いとされているため(※)、情報を絞って配信することが重要です。ユーザーごとに件名やトップ画像などコンテンツをチューニングすることで、購入意欲を高めることができます。
※「メルマガ閲覧は1分以内が7割弱 ユミルリンクとの共同調査でわかったメルマガユーザーのリアルな動向

おわりに



サードパーティーCookieの終焉でリターゲティング広告ができなくなったら、どうしますか?代わる集客施策として、SNS広告や動画広告に力を入れるのもいいでしょう。しかし、せっかく集客できても、顧客との関係性を構築できなければ費用対効果の悪い施策になってしまいます。
集客施策を変えるだけでなく、今行っているwebマーケティング施策を見直し、顧客育成につなげましょう。

メールマーケティングの老舗であるライトアップは、ずっと企業の顧客育成を支援してきました。メールマーケティングのノウハウを活かし、データ分析と効果検証を踏まえたマーケティング施策の設計が可能です。
お悩みの際は、お気軽にお問い合わせください。

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