SNSは売上につながらない…は誤解。「なんとなく好き」を育てるSNSブランディングの始め方

更新日:2025/8/20
「SNSは頑張って運用しているけど、なかなか売上に繋がらない…」
「上司からはコンバージョンという直接的な成果を求められて辛い…」
これらはライトアップに寄せられるSNS運用担当者の悩みです。もし、同じ悩みを抱えているなら、SNS運用の「評価軸」を変えてみる時期かもしれません。

かつては「売上」や「コンバージョン」がマーケティングの最終的なゴールとされていました。しかし、情報過多の現代において、その考え方は通用しなくなっています。
このコラムでは、SNSマーケティングの真の役割がどこにあるのかを再定義し、あなたが抱える悩みを解決するための新しい視点と具体的なヒントを提供します。

売れるのは「好き」の延長線上。SNSマーケティングの新常識


今のマーケティングにおいて、最も重要なことは「売ること」ではありません。「好きになってもらうこと」こそが、最初の勝負なのです。

かつての常識では、企業が商品やサービスの価値を明確に伝え、ユーザーの比較検討の末に選ばれ、購入される。そこからブランドに対する信頼や愛着が深まっていく、という流れが一般的でした。しかし現代の消費者、特にデジタルネイティブ世代にあたるZ世代やミレニアル世代にとっては、順序がまったく逆です。

「このブランド、なんか好き」
「この人、応援したくなる」
そんな「感情」が先にあり、その延長線上に「買う」というアクションが存在しているのです。

では、その「なんか好き」をどうつくるか?
そのカギを握るのが、SNS(ソーシャルメディア)です。

SNSはブランドの「人格」を伝える場


SNSは、商品のスペックや価格以上に、「ブランドの人格」を伝えるメディアです。日々の投稿、ちょっとしたコメントへのリプライ、社員の素顔、舞台裏のエピソード。こうした発信からにじみ出る空気感が、フォロワーに「親近感」や「共感」を抱かせていきます。

たとえば、商品の裏話や開発者の想い、あるいは失敗談ですら、正直に伝えることでブランドは「人間味」を獲得します。そうしてフォロワーとの距離が縮まり、「この人たちから買いたい」「この会社を応援したい」という感情が芽生えるのです。

SNSで成功している企業の多くは、広告的な売り込みよりも、「人柄」を見せる発信を重視しています。つまり、売る前に「好きになってもらう」設計を、明確に戦略として持っているのです。

フォローはユーザーからの「気になる」というサイン


SNSでの「フォロー」という行為は、実は非常に大きな意味を持っています。興味のないブランドは、当然ながらフォローされません。逆に言えば、フォローされた時点で、少なくとも「少し気になっている存在」になれているということです。

ここから重要なのは、その「薄い興味」をどう育てるか。
一度フォローされたからといって、関係が深まるとは限りません。むしろ、雑な投稿や空気の読めない言動によって、すぐにフォロー解除されてしまうリスクすらあります。

特にデジタルネイティブ世代は、SNS上の「空気感」に敏感です。ちょっとした違和感が、「なんか冷めた」に直結するため、投稿にはタイミングや文脈への配慮が求められます。

「誰に届けるか」と「誰も傷つけない」両輪の言葉選び


最近では、「おじさんの投稿が見てられない」「空気が読めていない」など、年代によるデジタル感覚の差が話題になることもあります。SNS上では、ターゲットとする層に対して「刺さる」言い方を選ぶことが非常に重要です。

万人にウケる投稿は存在しません。大事なのは「誰に届けたいか」を明確にしたうえで、その人に響くトーン・テーマ・テンションで発信すること。
「この人たち、私のことわかってるな」と思わせる発信が、ファンの心をつかみます。

一方で、ターゲット設定と両立しないといけないのが「誰も傷つけない」言葉選び。デジタルネイティブ世代はSNSの「空気感」に敏感であり 、意図しない文脈や言葉のニュアンスが、時に不信感や批判につながるリスクがあります。特定層に「刺さる」発信を心がけつつも、同時に、不特定多数のユーザーを傷つけることのない、丁寧なコミュニケーションを意識することが、炎上リスクを回避し、ブランドの信頼を守る上で欠かせません。

SNSはマーケティングのスタートライン。その先でファンを醸成し、成果を生み出す


SNSの本質は「販売」ではなく「関係性のスタート」です。この場所でブランドの魅力が伝わり、共感が生まれ、信頼が芽生えます。SNSで「なんとなく好き」というブランディングの起点を作ることで、ユーザーはサイトへの訪問や商品の購入、そしてメルマガ登録といった「深い関係」へと移行するのです。

つまり、SNSでフォロワーが増えるというのは「見込み客のストック」が増えるということではなく、「関係づくりのスタートラインに立った状態」だと捉えるべきです。この「関係づくりの起点」で獲得したユーザーを、コンテンツマーケティングやメールマーケティングといった次の施策へと繋げることで、ファンへと醸成し、最終的なコンバージョンへと導くのです。

Webマーケティングの目的別ソリューション

買ってもらうには、まず“好き”になってもらうこと


今や、商品力だけで売れる時代ではありません。特にBtoC市場においては、「好きになってもらう仕組み」そのものが、重要なマーケティング戦略と言えるでしょう。

SNSはその第一歩であり、単なる情報発信ツールではありません。企業やブランドが持つ個性や哲学、ストーリーを、日々少しずつ伝えていく「信頼づくりの場」なのです。

売上を上げたいなら、まずはファンを増やす。
ファンを増やすには、まずは信頼を育てる。
そして信頼は、今日のSNSの投稿から始まっています。

コラム監修

米澤信弘(よねざわのぶひろ)
株式会社ライトアップ iクリエイショングループ マネージャー

20年以上メールマーケティングに従事し、数多くのノウハウを確立。
企業メルマガのコンサルティングやコンテンツ制作を支援するとともに、セミナーにも登壇。
宣伝会議「メールマーケティング実践講座」担当講師を務める。
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