メルマガの文章が勝手に変わる?Gmail自動翻訳の思わぬ落とし穴と対策

更新日:2025/10/6
「Gmailで日本語がおかしいメールが届いた」
「メルマガを送信したら、お客様から『メールに誤字脱字がある』『言い回しがおかしい』との問い合わせを受けた」
そのような事例が増えています。

送信者が送った文章と異なる文章が受信者に届いているのであれば、「Gmailの自動翻訳機能」が原因です。
受信者が「自動翻訳する」設定にしている場合に、不本意に訳された文章や、正確性を欠いた情報が届いてしまうケースがあります。
これにより受信者に不快な思いをさせてしまっては、企業・ブランドの信頼にも影響するため、早めの対策が求められます。

本稿では、メルマガ配信企業ができる対策、Gmailの自動翻訳機能の設定・解除方法についてご案内します。

メルマガ配信企業ができる対策


  1. 見られない方ページ(ミラーページ)を用意する
    メール本文と同内容の情報を掲載したwebページが、見られない方ページです。
    メール冒頭の分かりやすい位置に設置することで、メールテキストが翻訳されてしまっても、ユーザーが元の正しい情報にたどり着くことができます。

    メールの表示は、ユーザーの受信環境(OS、デバイス、ブラウザ、メールソフトなど)に依存するため、見られない方ページを設けている企業様も多いでしょう。他にも、HTMLメールを受信しない設定にしているユーザーや、HTMLメールの表示崩れ対策としても役立ちます。

  2. ユーザーへの周知と誘導
    事前に「Gmail等で文章が不自然に表示される場合がある」と知らせておくことで、ユーザーの混乱を防ぎ、問い合わせを減らすことができます。
    メルマガの冒頭や、Webサイトのお知らせなどで状況と対処法(見られない方ページへの誘導など)を丁寧に案内しましょう。

  3. 重要なテキストを画像にする
    テキストを画像にすることで、翻訳させないという方法です。
    しかしデメリットもあるため、限定的な対応に留める方がよいでしょう。
    例えばアクセシビリティ(読み上げソフトの自然さ、文字の拡大・装飾や検索、コピー&ペーストなどの利便性)に影響します。

そもそもGmailの自動翻訳機能とは


Gmailの自動翻訳機能とは

Gmailは、受信したメールの本文が、ユーザーが設定しているGmailの表示言語と異なると自動で判断した場合に、翻訳を提案する機能が作動します。
例えば、Gmailの表示言語を「日本語」に設定しているユーザーのもとに英語で書かれたメールが届けば、Gmailは「言語が違う」と認識し、翻訳の提案バナーを表示します。
しかし、現在は日本語がベースのメールでも、自動判定で翻訳を提案されてしまうケースが多いです。

出典:Gmail のメッセージを翻訳する

現時点ではGoogleの改善を待つしかありません。
必要に応じて、「Gmailでフィードバックを送信する」から報告し、改善まで様子をみるようにとのアナウンスもありました。

参考:
https://support.google.com/mail/thread/369560903/%E3%81%93%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%BC%25[%E2%80%A6]E3%81%84%E3%82%8B%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%A7%E3%81%99?hl=ja

Gmailの自動翻訳機能の設定・解除方法


<自動翻訳しないように設定する>

step1 「日本語に翻訳」をクリック

メールを開き、翻訳を提案するバナーが表示されていたら、バナー内の「日本語に翻訳」をクリック

step2 「今後英語は翻訳しない」を選択する

設定ボタンをクリックするとポップアップメニューが表示されるので、「今後英語は翻訳しない」を選択しポップアップを閉じる。
これで今後は、翻訳を提案するバナーは表示されなくなります。


<自動翻訳の設定を解除する>

step3 自動翻訳の設定を解除する

メールを開き、右端にある点が縦に3つ並んだ「その他」アイコンをクリック。
「翻訳」をクリックすると、翻訳を提案するバナーが表示されるので、設定ボタンをクリックし「今後英語は翻訳しない」を選択。

メールごとに翻訳したい場合は「英語を翻訳するか確認する」を選択すると、翻訳を提案するバナーが表示され、メールごとに翻訳するかを選べます。

すべてのメール配信者が注意、対策すべき


Gmailはフリーメールの中でもシェア率が高く、特にtoC向けにメルマガを配信している企業様は、Gmailの配信リストが多いと思います。

toB向けのメルマガでも、Gmailを利用しているケースは考えられます。また、Gmailの自動翻訳機能はGoogle Workspaceのアカウントも対象のため、googleドメインに限らず対策が必要です。

自動翻訳によって意図しない翻訳になってしまうと、誤字脱字と判断されたり、情報の正確性を損ないかねません。
企業・ブランドに対する信頼に影響したり、配信停止や迷惑メールとして報告されてしまう可能性もあります。

まずは配信しているメールが翻訳の対象になっているか、翻訳する前と後でテキストがどう変わっているのかを確認してみましょう。
そして自社で対応を検討し、対策を進めましょう。

対応に困った際は、お気軽にご相談ください。

コラム監修

米澤信弘(よねざわのぶひろ)
株式会社ライトアップ iクリエイショングループ マネージャー

20年以上メールマーケティングに従事し、数多くのノウハウを確立。
企業メルマガのコンサルティングやコンテンツ制作を支援するとともに、セミナーにも登壇。
宣伝会議「メールマーケティング実践講座」担当講師を務める。
米澤信弘 ライトアップ

サービス・ソリューション

メールマガジン制作・運用支援サービス

メールマガジン制作・運用支援サービス

Gmail 「迷惑メール率」監視設定・アラート通知サービス

Gmail 「迷惑メール率」監視設定・アラート通知サービス

DMARC設定サポートサービス

DMARC設定サポートサービス

お問い合わせ

お電話またはメールフォームより、
お気軽にお問い合わせください。
03-5784-0702
受付時間 / 10:00~19:00